2010.1.14
 
八十路のつぶやき
 
菅 原  努
  80. 八十路の最後の1年
 

 

 明けましておめでとう御座います。この新年の御挨拶も大分日遅れになってしまいました。私はこの2月に満89才になりますので、今年が八十路の最後の一年と言うことになります。それ相当に身体の方も万全ではなく新年の御挨拶もこのようにおくれるようになった次第です。この「八十路のつぶやき」を書き始めた頃にはとてもそれを最後まで続けられるとは思っていませんでした。殊にこの数年来段々と悪化する腹部大動脈瘤(これは段々大きくなり、最後には破裂して大出血を起し致死的になります)と、原因不明の老人性貧血(赤血球を造る能力が衰え輸血を繰返すことで何とか必要最低限に血球数を維持しています)がありますので。

 ところが昨年の夏の初めに主治医から「大動脈瘤が段々大きくなり、今年中くらいに人工血管置換術を受けないと来年には破裂のおそれが大きくなります」と言われ京大病院の心臓血管外科を紹介されたのです。それからの京大病院への入院、手術、退院までの経過は、今までの「八十路のつぶやき」に書いて来ました。

 12月7日に退院後、翌日から38℃を越す発熱が続き、それが4、5日で何とかおさまったと思ったら今度は下肢の浮腫、皮下出血から始まり腰痛、下肢の脱力感などが続きました。こんなことで仲々日常生活に戻れず正月の諸行事にも殆ど参加出来ないような状態が続いています。その上検査成績では貧血も一段と進行しているようで手術の成功と全身状態の回復とが未だ一致せず八十路の行方も未だ決めかねています。

 何よりの問題は、こんな身体の状態は何かやろうという気力にも影響し、この原稿もこのように遅れてしまい、内容の乏しいものになってしまったと言う次第です。希望的な見方では、それでも全体としては少しずつ回復に向かっていると思いますので、2月にはもう少し威勢の良い「つぶやき」をお聞かせすることが出来たらと考えています。

 

 

 
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