2009.6.1
 
八十路のつぶやき
 
菅 原  努
  73. 科学をマンガで
 

 

 4月のある日、体質研の山岸、内海両京大名誉教授が訪ねてきて、次の出版計画にマンガを取り入れたらどうだろう、と問題提起をしてくれたのです。今度我々の作業グループのメンバーになってくれた教育学部の鈴木晶子教授が京大を紹介するマンガ本(MANGA:Kyoto University 発行:京都大学広報センター、2008 年 9 月)を作られたことに刺激されたようです。私はマンガといえば、子供の頃の田川水泡の「のらくろ」位しか知らないので、「面白そうだが少し勉強しましょう」ということで分かれました。


 丁度その頃日本学術会議の「学術の動向」4 月号が送られて来たので、見るとその中に特集 1 として「全ての国民のための科学リテラシー」というのがありました。そこには 250 頁にわたる報告書が出ていてインターネットで読めることも分かりました。そこには「科学技術の智の曼荼羅」として 1.数理科学 2.生命科学 3.物質科学 4.情報学 5.人間科学・社会科学 6.技術 がそれぞれ絵になって描かれています。それにざっと目を通してみて、これでは複雑すぎて分かりづらい。我々がもっと分かり易い科学リテラシーの解説をマンガで作ってみては、と思いついたのです。それから私の遅まきのマンガの勉強が始まったと言う次第です。京都国際マンガミュージアムというのが私のオフィスのすぐ北にあるのにも初めて行ってみました。

 私自身はとてもマンガを書く能力はありませんので、「誰かマンガの書ける人を知らんか」と言っていたら、早速同じオフィスに来ている大阪産業大学の若井教授が紹介してくれたのが、この京都通信社の中井英之さんです。私の希望は、マンガを通じて言葉ではぎこちなくなる私の気持ちをソフトに表したいということです。見た人が夫々に何かを感じて欲しいと思っています。そのために折角書かれた絵を何度も書き換えてもらってようやく出来たのがこれです。

 

 

 
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