2002.3.14
 

 平成14年健康指標プロジェクト講演会要旨

第30回例会記念講演会
4月20日(土) 13:20〜17:20、京都パークホテル)
脳の機能とメカニズム

中西 重忠
(京都大学大学院生命科学研究科,医学研究科)
 


 脳の機能は、私達が物を見、音を聴き、痛みを感じるという知覚、感覚から物を記憶し学習する記憶、学習や、喜びや悲しみ、恐れを感じる情動、さらには運動、言語、思考、意識と極めて多岐にわたるものである。これらの脳の機能は1012個からなる神経細胞が機能を持った神経ネットワークを形成し、この神経ネットワークの中で情報が伝達されることによって発揮される。最近ヒトやサルを使った非侵襲的な解析によって正確な脳の活動部位が明らかにされると共に、一方遺伝子工学や分子生物学の研究の発展によって脳神経の機能を支配する脳機能分子が次々と同定され、脳の機能のメカニズムが徐々に明らかにされつつある。本会では、脳の機能を発揮する上で基本となる神経ネットワークのしくみと神経ネットワークによってどのように情報が伝達されるかを説明する。又我々が明らかにしてきた興奮性の中心的な受容体であるグルタミン酸受容体の最近の成果を含めて脳の機能が神経情報の伝達によってどのように発揮されるかを議論したい。

 

 
 

 

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