2003.01.01
若者フォーラム
Health & Beauty
〜Part 3〜
♪♪♪ サプリメント ♪♪♪

 
 現在若者の間でサプリメントを摂取している人は多いことでしょう。スーパーやドラッグスストアにも専用コーナーが設けられ、そのほとんどが錠剤やカプセルなどで作られていて、誰でも簡単・手軽に摂ることができます。しかし「健康にいい」「お肌にいい」等イメージだけが先行してサプリメントについて知らないことは多いような気がします。既に常飲している人でも本当に効いているのかどうか、副作用などないのか理解している人は少ないでしょう。サプリメントと上手に付き合っていく為にもまずサプリメントのことについて正しく知ることから始めましょう。

 

◆サプリメントとは?◆

 元々英語で「補う」という言葉の意味で、本来の食生活で不足してしまった栄養素を補給するものです。つまり現代の栄養素の失われた食事を補う目的で作られた栄養補助食品のことです。

 サプリメントの本場、アメリカでは国民の50%は何らかのサプリメントを摂取していると言われています。何故なら日本のように健康保険がほとんど利かず、一度病気に掛かれば多大な医療費の負担を強いられるようになるからです。だから病気になってからでは遅く、それ以前に病気にならない、という予防医学に関心が集まっていったのです。アメリカでは「予防が治療に勝る」「健康を守るのにもっとも効果的で、安上がりな方法のひとつ」と言われています。

 一方日本ではサプリメントの歴史はまだ浅く、厚生省が設定している所要量が基準となっています。近年ではこの所要量も見直され量も多く改定されてきていますが、まだ薬的な感覚で摂取されていることも多く、裏付けるデータも少ないので日本製のサプリメントの含有量はアメリカと比べると低すぎて飲んでもあまり効果がないかもしれません。

◆サプリメントにはどのような種類があるの?◆

 簡単に説明するとサプリメントにはいくつかの栄養素が組み合わされた複合体と、ビタミン、ミネラルが単独でしか含まれない単体の二種類があります。

 マルチビタミン&ミネラルには、ビタミンA、B1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、コリン、ビタミンC、D、E、K、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、銅、鉄、クロム、マンガン、セレニウム、ヨードが含まれます。日本で販売されているマルチビタミン&ミネラルはミネラルに関しては不完全なものが多く、マグネシウムや亜鉛、マンガンなど、大事な働きをするミネラルが含まれていないことがしばしばです。

 また、サプリメントに含まれるビタミンには、合成して作られたものと、天然の動植物の組織から抽出したものの二種類があります。合成ビタミンは、石油やブドウ糖など安価な材料から大量に作られます。例外もありますが、薬品に含まれるビタミンのほとんどは合成品です。天然のビタミンは、ある種のビタミンを高濃度に含む動植物を材料にしています。例えばベータカロチンは人参油、ビタミンCはバラの実(ローズヒップ)、ビタミンB群はレバーやビール酵母、ビタミンEは小麦胚芽油から抽出されております。

◆サプリメントを選ぶときと飲むときのポイントは?◆

(1) サプリメントを買いに行ってもどの製品が一番優れているのか全く分かりません。そこで選ぶ基準は唯一違いが判断できる値段になってきます。“漢方”“天然”“ナチュラル”“何々ハーブエキス配合”等の言葉に騙されやすいですが、実際ほんの数%しか入っていない製品も数多くあります。
 だからと言って決して値段だけで本当に効果のある製品を選ぶことは出来ませんが、本当に効果のあるサプリメントは通常のものと比べると値段が高いということは知っておきましょう。

(2) サプリメントは食品なので特別に指定はありませんが、食後の服用が一番効 果的と言われています。これは食後、消化液が沢山分泌され、食べ物と共に栄 養素が一番吸収されやすい時間帯だからです。また脂溶性のビタミンなどは脂 肪分を含む食事の時に摂取すると良いでしょう。水溶性のビタミンB、Cにつ いては一日に2〜3回に分けて摂るのがいいでしょう。

(3) 体が一番吸収できる栄養素の量は限られています。サプリメントを過度に摂 りすぎないように気を付けましょう。
 サプリメントには摂りすぎると体に良くないタイプとそうでないタイプのものが あります。どんなに摂取してもあまり問題ないといわれているのはビタミンE。ビ タミンCは、風邪など抵抗力が落ちているときには大量に摂っても良い。逆に摂り すぎると体に良くないのは、純粋なビタミンA。これは体内に蓄積されて内臓(肝 臓)に負担をかけると言われています。
 また、薬との飲み合わせには、注意が必要です。ビタミンが薬の作用を増強 してしまうものもあるし、お薬によって欠乏してしまうビタミンも数多くあり ます。組合せの摂取や、薬との服用に関しては、医師か薬剤師に相談するのが 良いと思われます。

 初めてサプリメントを服用する前には面倒くさがらずパッケージの注意書きを良く読み、指定されている量を守りましょう。

 サプリメントは栄養補助食品です。普段の食事に取って代わるものではありません。脂肪の多いもの、甘いものの摂りすぎには注意して、野菜や果物を豊富に含んだバランスのとれた食事をとるように心掛けましょう。その上で必要に応じて自分の症状に合ったサプリメントを上手に利用していきましょう。

◆ お ま け ◆

美しいお肌になるためには…
 ビタミンE・C・Aの3種類。血行促進や、シミ、ホルモン系、更年期障害などに効果のあるビタミンE。酸化を防ぐビタミンCとEを補うためのベーターカロチン(プロビタミンAまたは植物性ビタミン)がよい。

健康維持のためには…
 ビタミンB・Cの2種類。パワーの源でもあり、脂肪を燃焼させるビタミンB。精神的に安定したいときにも効果有り。身体の免疫力を高めるために、日常のストレスや疲れなどで消耗されるビタミンCを補う必要がある。健康時は、ビタミンCとBは、必要な量以上は摂取しても吸収しないので適量に。

 

(財)体質研究会
武田・西野

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