2002.11.08
若者フォーラム
Health & Beauty
〜Part 1〜

 老若男女に広がる健康ブーム。人々はジョギングやウォーキング、エアロビクス等で汗を流してみたり“美容にいいお茶”や“サプリメント”を毎日飲んでみたりと様々なチャレンジを続けています。しかし誤った情報やいい加減な情報に左右され、健康被害を訴える人が年々増えてきています。そして女性の間では「体重を減らせば綺麗になれる」と間違った知識で健康を害する人も大勢います。中でも問題となる点はダイエットにはまる女性達の間では多少の健康被害は既に納得済みだということです。ある女性は「副作用は当たり前」と個人輸入によって得たダイエット用サプリメントを服用し始めました。飲むたびに動悸と目眩に襲われ食欲が落ち一ヶ月程で4キロ痩せたそうです。「副作用がきついのは効き目がある証拠」と考えているわけです。

 実際私の友達にも摂食障害により入院した子がいます。A子は便秘用のお茶を常飲していました。しかしそのお茶の成分がきつい為販売中止となり店頭から姿を消してしまったのです。彼女自身は体調を壊していなかったので「何で?」と疑問を抱きながらも、薬局で勧められた別のお茶を常飲するようになりました。しかし成分が制限されていた為か効き目が少なくストレスはたまっていくばかり。周りの注意も耳に入らず、色々な下剤を大量に飲むようになりました。それでも便秘が続くとご飯まで食べなくなっていき、…とうとう心身共に衰弱して入院せざるを得ない状態になってしまいました。「辛いよぅ…」と大粒の涙を流しながらつぶやいた彼女の顔を今でも忘れることは出来ません。また体を壊していなくても「食後に飲むと太らないから」と市販されているダイエット用サプリメントを常飲する子や、「このドリンクを飲むと余分な油を吸収して体の外に出してくれるから揚げ物も気にせず食べれるわよ」と、一本数万円するドリンクを飲んでいる子もいます。またダイエットに過熱しているのは若い女性ばかりではありません。

 今回話題となった中国製ダイエット食品の被害者には50代、60代の中高年女性も沢山含まれていました。知り合いのエステティシャンに聞くと、「お客さんの6割は40代〜60代の主婦で占めているわよ。お金が無くても旦那に黙って高額のローンを組んでいる人がほとんどよ。」と言っていました。もはや女性達の間でダイエットとは、肥満解消という健康維持の面ではなく年齢に関係なく常に痩せて美しくいなければならないという価値観に縛られているような気さえしてきました。摂食障害の相談に乗っているカウンセラーの方は「現在、体の健康よりも痩せることの方が大事という女性が多いことにとても頭を悩ませている。」と言います。しかし、今一度、自分の身体に聞いてみてはどうでしょうか。肌は荒れていないでしょうか?髪のつやはどうですか?最近疲れやすくありませんか?怒りっぽくなっていませんか?「綺麗になりたい」と始めたダイエットが、いつの間にか痩せることにしか目がいかなくなり、身体が悲鳴を上げていることに気付いて下さい。偏った食生活や、無理なダイエットによって色々な身体の機能が低下していき生命の危険にまでさらされてしまうことだってあるのです。もう一度初心に戻って健康とは何なのか、ダイエットとは何なのか、本当の美しさとは何なのか、考えていきたいと思います。

 ここでご紹介するのは米国UCLA大学のブレスロー博士の提唱する7つの生活習慣による健康法です。皆さんはこの内どれだけ当てはまるでしょうか。

◆ 7時間ないし8時間の適度な睡眠時間
◆ 朝食を欠かさず食べる
◆ 間食をしない
◆ 週2〜3回の適度な運動をする
◆ 痩せすぎず、太りすぎず適正な体重を維持する
◆ ほどほどの飲酒
◆ 煙草は吸わない


 目まぐるしいこの世の中で7つの項目全てに○がつく人は少ないと思います。どれも簡単に行えるように思いますが、この基本的な7つの項目全てを実践することはとても難しいことです。しかし食生活の乱れや運動不足、休養をとらずにストレスをためこんだり、多量の飲酒や喫煙などのライフスタイルが長年の生活習慣の素因となって、これまで成人病と呼ばれていた心臓病、癌、脳卒中の他に、高血圧性疾患、肝臓病、糖尿病、高脂血症、胃及び十二指腸潰瘍、肝疾患(アルコール性)、歯周病(虫歯)、骨粗しょう症、貧血(鉄欠乏症)などの病気を引き起こしてきます。平均寿命が延びる一方で気づかぬ内に身体はボロボロに…。今一度自分自身を見つめ直してみませんか。そこでこの項目全てを守ることは出来なくても初心に戻って基本的な生活を少しずつ正していってはいかがでしょうか?一つ一つの項目を改めて見てみると、お肌やダイエットに良いことが含まれていることに気が付きます。睡眠は一番の美容法と言われています。朝食をしっかりとることで間食を防いだり、また適度な運動によりカロリーを消費することによってダイエットにもつながってきます。

 今まで皆さんはどんなダイエットをしてきましたか?どの様なダイエットで失敗してきましたか?ダイエットに関する情報があればどんな小さな情報でもお待ちしております。

(財)体質研究会
武田・西野

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