2000.3.1

 

  8) その他の生物活性物質
 

 

  最近いろいろの植物性食品がビタミンミネラルのほかにいろいろの微量有効成分を含むことが明らかになってきています。しかし、それらは現在のところ殆どが実験的なレベルのもので、疫学的な裏付けのあるものは少ないのです。そこでここではallium化合物と大豆に含まれるイソフラボンだけを取り上げましたが、今後さらにいろんながん予防に有効な成分が見出されるであろうことを期待しています。

 この分野は我が国で機能性食品として世界に先駆けて研究の新分野が開かれたのです。欧米でも最近 functional foods として注目を浴びるようになりました。茶、ワイン、にんにく、大豆などがその含有物とともに見直されていることはよく聞かれると思います。この点についてはわれわれでも更に調査を計画していますので、それがまとまれば改めて報告することにしたいと思います。

証拠
がんリスクを減らす
関係なし
がんリスクを増す
確信出来る      
可成りの      
可能性あり allium化合物
(胃がん)
    
不十分 イソフラボン
(乳がん)
   

註1: allium化合物といのはネギ科の食物、タマネギ、にんにく、春たまねぎ、エゾネギなどに含まれ、硫黄を含む特有のにおいの成分である。胃がんとの関係では11の症例対照研究がありその内9が胃がんに対して防護作用を示している。またにんにくやタマネギの生産の高い地域では胃がんがすくないという報告がある。実験的にもこの成分が胃がんを含むいろんながんを防ぐという報告がある。またこれは最近胃がんの原因ではないかと注目されているH.pyloriに対して殺菌作用がある。
註2: イソフラボンは植物性エストロジェンの一つで穀類、豆類ことに大豆に多く含まれる。これの乳がんとの関係は間接的なもので、人のエストロジェン(女性ホルモン)代謝との関係、菜食主義者やアジアの豆をよく食べる人達での乳がんの頻度、更には実験的研究などである。しかし詳しい疫学的研究はない。

 

 
 
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