1999.10.8
 

 平成11年健康指標プロジェクト講演会要旨

第7回 (10月16日、14時〜17時、京大会館102)
アレルギー制御モデルマウスと免疫療法
熊谷善博
(日本医大 微生物免疫)
 
 

 アレルギーは不適切な免疫応答の結果生じた生体反応であるが、有効な治療方法 は確立されていない。それは、アレルギーの成因に不明な点が残されているから である。我々は、アレルギーの研究モデルとして、卵白アルブミンの特定アミノ 酸配列とクラスII組織適合性抗原複合物を特異的に認識する発現型T細胞抗原レ セプターα鎖及びβ鎖遺伝子を導入したダブルトランスジェニックマウスを作製 した。このマウスは、先天的に卵白アルブミンに対する遅延型アレルギー反応を 有するのみならず、IgE抗体産生にも異常な点が観察され、アレルギー制御に有 用なモデル実験動物であることが判明した。講演では、このモデルマウスを用い た卵白アルブミンに対する経口免疫寛容の誘導や免疫賦活物質による液性及び細 胞性免疫の免疫制御について紹介する。

 

 
 

 

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