第72回「いのちの科学」例会 (終了)

(原則として非公開:連絡を頂ければオブザーバで参加できます)

日 時:2021年12月5日(日)14:00〜

場 所:(公財)体質研究会 会議室

14:00〜15:00  委員会
15:00〜17過ぎ  話題提供

話題提供者:宮沢孝幸准教授

    京都大学ウイルス・再生医科学研究所 ウイルス共進化分野

 演題:「ウイルスは敵か味方か?」

要旨: 新型コロナウイルスが2019年に発生、世界的に流行して、大混乱に陥っています。歴史的にウイルスは病気を引き起こす病原体として研究されてきました。しかし、最近の研究によりその概念が覆りつつあります。実は動物のゲノムの約1割は「内在性レトロウイルス」と呼ばれるレトロウイルス由来の配列で占められています。内在性レトロウイルスは、数万年前から数億年前にレトロウイルスが宿主のゲノムに入り込み、綿々と受け継げられているものです。最近の研究により、内在性レトロウイルスが哺乳類の進化や発生に深く関わっていることが分かってきました。

本講演では、新型コロナウイルスの最新情報の他に、拙著「京大おどろきのウイルス学講義」にも記しております非病原性ウイルスの役割、病気や動物の進化とレトロウイルスの関係についてお話したいと思います。

一般向け著書

  京大 おどろきのウイルス学講義          PHP新書     2021

  コロナ脳〜日本人はデマに殺される〜        小学館新書    2021

  公衆免疫強靱化論:管生研への提案         啓文社書房    2020

  ウイルス共進化:生物進化の隠れた立て役者?ウイルス 日本評論社   2019

出席者:宮沢孝幸准。小西淳二、清水 勇、山岸秀夫、小野公二、今西二郎、奈倉道隆、玉木長良、中井吉英、小川 侃、村田翼夫、本庄 巌、内海博司

客 員:山室隆夫、木下富雄、西原英晃、中村清一、小林宣之、

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